ブナ林を抜けて水芭蕉とワタスゲの巻機山へ(2020年6月17、18日)

【6月17日(水)】JR六日町(タクシー)→桜坂駐車場9:20→六合目11:40→八合目14:00→前巻機山14:30→14:50避難小屋(泊り)
【6月18日(木)】避難小屋5:50→巻機山散策→避難小屋8:30→前巻機山8:40→八合目9:00→六合目10:30→12:40桜坂駐車場(タクシー)→JR六日町

巻機山は(まきはたやま)と読みます。昔、(まききやま)と読んで先輩に笑われました。桜坂駐車場を出て直ぐに井戸尾根コースの標識があります。左が上級者に許される沢コース、右が中級者コースです。もちろん計画書通り右の尾根コースに向かいます。

分岐標識

登り始めて暫くすると素晴らしい幼木のブナ林です。街の新緑は過ぎましたが山は今が芽吹きと新緑の時期でしょうか?楽しい気分で緑の中を歩けます。

ブナ林

ブナ林を過ぎ雑木林のジグザグ道を登りきると五合目で初めて展望が開けます。正面に米子沢と左側に巻機山に続く稜線が見えます。それにしても今日は素晴らしい青空に恵まれました。

五合目

さらに雑木とブナの混成した急登を登り六合目を目指します。この前後は季節とは言え虫が多く防虫スプレーで防戦しまくりでした。スプレーのおかげで刺されたのは2箇所で済みました。

虫よりブナで目の保養

六合目で北側の展望が開けます。残雪の残るヌクビ沢と割引岳(われめきだけ)の景観に圧倒されます。急勾配の沢と残雪を見てこの沢コースを登れるのは上級者のみだと納得しました。

六合目

灌木の中をさらに登ると七合目付近のザレ場で前巻機山(ニセ巻機山)の全貌が現れます。山の大きさに圧倒されます。これが越後の山の雄大さですね。

ザレ場から望む前巻機山

目を転ずると上越国境の谷川連峰から苗場山まで展望が広がります。陽射しは強いですが心地よい風の吹く今日の天気に感謝です‼

上越国境の山々

正面の大きなピラミッドピークは万太郎山です。北側の尾根がゴジラの背中の様にギザギザなので直ぐに分かりました。昨年11月に茂倉新道を登った時にも見えましたがいつかは登りたい山の一つです。

万太郎山

真新しい八合目の標識です。ここ迄くれば後ひと登りと思い、周囲の展望に励まされて頑張ります。

八合目

しかしこの先も長い階段状の木道が続きます。まあ~「止まない雨はない。終わらない登りはない」と言った人を思い出して一歩一歩登ります。

う~ん

階段を登りきると突然に残雪を抱くたおやかな巻機山が現れます。中央がケルンのある巻機山最高点でしょう。青空と残雪の織り成す山肌に感激です。夏になれば緑も濃くなりもっと素晴らしい景観となるのでしょうね。

巻機山

前巻機山(ニセ巻機山)山頂です。標柱に「ニセ巻機山」と書かれてますが山容の素晴らしさを考えると可哀そうですね。

前巻機山

今日宿泊する巻機山避難小屋にやっと到着です。谷川連峰を背にした素晴らしい場所に建っていました。外観と同じく中も整頓され非常に綺麗でした。2階の巻機山を望む一角を使わせてもらいました。水は小屋前を下りて残雪の溶けた水を煮沸して使用しました。

注意‼6月19日よりコロナ対策の為、小屋の使用は緊急時のみとの事です。トイレは使えます。

前巻機山で下山してきた3人の山ガールの方から「小屋から少し登った所に水芭蕉が咲いています」と聞いていたので小屋にザックを置いて水芭蕉へ向かいます。

カメラ片手に水芭蕉へGO‼

水芭蕉の咲く池塘は目の前が開けた解放感ある素晴らしい場所です。尾瀬でしか水芭蕉を見た事のない私には新鮮な感動と喜びです。更にこの天気です。池塘の水面に映る青空と雲が素晴らしかったですね。天の川の撮影を狙って登ってきたのですがこれを見たら大満足です。奥に見えるのは尾瀬の山々かな?

水芭蕉と池塘(その1)
水芭蕉と池塘(2)
水芭蕉と池塘(その3)
水芭蕉と池塘(その4)
水芭蕉と池塘(その5)背後は巻機山

水芭蕉の写真を撮り終えて小屋に戻ります。遅い昼食と水作りを終えて天の川の撮影準備をするともう日没の時間です。天狗尾根の肩に沈む夕陽を見て明日の天気に期待します。

夕陽

予想に反して夜はガスがかかり天の川の写真は諦めました。朝から曇り空ですが昨日登らなかった巻機山に向かいます。

左上から:巻機山最高点への木道、牛ヶ岳への木道、ワタスゲと池塘を2枚

誰にも会わずに一人で楽しんだ巻機山の散策を終えます。眼下に見える池塘で再び水芭蕉を撮ってから小屋に向かいます。薄日が差し始めてきたので綺麗な写真が撮れれば良いのですが…..

巻機山より望む池塘と避難小屋
水芭蕉(その1)
水芭蕉(その2)

小屋に戻り荷物を整理して下山の準備をします。ワタスゲの咲き乱れる斜面を何度も何度も振り返りながら木道を登ります。水芭蕉とワタスゲの両方を見ることが出来た幸運に感謝して巻機山に別れを告げました。

ワタスゲの斜面
ワタスゲの木道

登山中に出会った花々

左上から:イワカガミ、マイズルソウ、アカモノ、タテヤマリンドウ
左上から:イワカガミ、チングルマ、ツマトリソウ、ハイマツの花