【12月6日(金)】松本バスターミナル→中の湯バス停→大正池→上高地→明神→徳沢→横尾(避難小屋泊)
【12月7日(土)】横尾→槍見台→撤退地点→横尾→徳沢→明神→上高地(小梨平テント泊)
松本バスターミナル~上高地~徳沢~横尾
昨日は仕事を終えて特急あずさに乗りJR松本駅前のビジネスホテルに宿泊しました。ここは設備もよく朝食が無料なのでよく利用するホテルです。朝一番の7時50分発の特急高山行に乗ります。シーズンオフなので乗客は4、5名です。
バスに約1時間乗り中の湯バス停です。私以外に登山装備のソロの男性とハイキング装備のカップルの外国の方が下車しました。冬期の釜トンネルはバスも通行できないのでこれから先は歩きとなります。朝の雨もやみ少しの青空が見えて今日の歩きが楽しみです。
釜トンネル(全長1,310m)は照明が無いのでヘッドランプを点けて歩きます。それに続く上高地トンネル(全長588m)は新しいので照明が点いてます。今日は平日なので工事のダンプトラックが通り一段高い歩道を歩いていても怖いぐらいです。トンネルを抜けしばらく歩くと眼前に広がる素晴らしい大正池です。
大正池から1時間で上高地です。今年10月に来た時の喧騒が嘘のように静かな上高地・河童橋です。あの時は快晴だったので今回もそれを期待して歩いてきたのですが残念ながら穂高は雲の中です。帰りに期待ですね。
明神に向かう散策道の雪は数センチで歩きやすいですが、所々にある凍結箇所でのスリップに注意が必要です。今回は久々に15㎏を担いでの歩きなのでザックが肩にのしかかります。
明神まで来ましたが天気は相変わらずで明神岳は雲の中です。ベンチに雪がなかったので休憩としました。あと2、3時間かな?
徳沢の手前でやっと明神岳の全容が姿を現しました。これは素晴らしい光景です‼雪に覆われた荘厳で荒々しい山容は圧巻です。
5、6年前までは徳澤園に冬期営業小屋があり私も正月に利用した事がありましたが今は閉鎖されています。ここに営業小屋があると非常に心強いのですが営業が終了して残念です。
徳沢から先は一緒にバスで降りたソロの方ともう一人のトレースがあるだけでした。ひたすら横尾に向かって歩きます。
やっと横尾の避難小屋に到着です。2階建のかなり大きな小屋で冬期のみ開放されています。小屋前の赤いドラム缶には水が潤沢に出ていて心強いです。左横にトイレ棟がありぺーパーも備わってました。
予想通り今日の宿泊者は3人で、1階に2人、2階に1人と思い思いの場所を選べました。いくらマットがあっても背中が地面と木の床では全然違います。入り口が完全で無いので各自テントを張って寒さを凌ぎます。これも使用人数が少ない時には許される技です。
昨夜は曇り空で気温もそんな下がらず-4℃でした。12月初めとしてはこんなものでしょう。モンベルのシュラフNo.2とNo.3の2枚重ねで寒くありませんでした。朝食をすませテルモスに温かい紅茶を満たして出発準備完了です。
横尾~槍見台~撤退地点~横尾~徳沢~上高地
横尾の吊り橋の奥に慶応尾根と明神岳を見て出発します。今日は夕方まで曇りの予報なのでたぶん一日中モノクロの世界です。先ずは槍見台からの展望を期待して登り始めます。
樹林帯をしばらく登ると樹林の片側が切れ突然に槍ヶ岳が見えます。槍見台に到着です。ちゃんとカラーのモードで撮影しているのですがモノクロの冬の槍ヶ岳は別格です。
ここから見る槍の姿は左右の均整がとれて美しい姿です。もちろんズームします。素晴らしいの一言です‼
さらに登って出発から2時間ほどのところで休憩しました。ザックを置き行動食を取り出して立ち上がる時、後ろ向きに斜面を3mほど滑り落ちました。幸い打撲と擦り傷だけで済みましたが「う~ん、どうしようかな?」と悩みました。ちょっと冷静になった時、登山家・竹内洋岳さんが朝日新聞で語っていた「登山は前回うまくいったから今回もとはいかないし、前回ダメだったから今回もダメともならない」の言葉を思い出しました。
登山道は避難小屋で一緒だった先行者2人のトレースもあり雪も少なく登れそうなのですが登頂を断念しました。これで冬の蝶ヶ岳は登頂2回、撤退3回となりました。今回は冬の雷鳥と星空の撮影を目論んでいただけに残念です。
徳沢まで下りてきました。ここはメールが通じるので「登頂を断念したので最終バスに間に合えばそれで帰るし、駄目なら何処かでテントを張る」と家に連絡しました。それにしても寒々とした景色でした。現場で飲んだロキソニンが効いたのか打撲の痛みは徐々に和らいできました。
だましだまし歩いて来てやっと明神です。昨日は見えなかった明神岳を望みます。ここで時間を考え、無理せず上高地・小梨平にテントを張ることにしました。
上高地まで来ると天気は嘘みたいに良くなり穂高の向こうに青空も見えてます。小梨平キャンプ場は民間施設だと思いますが特に注意の看板もなかったので通り抜けて梓川近くにテントを張らせて貰いました。近くには川崎から来られたという方が既にテントを張っておりました。