【12月8日(日)】上高地・小梨平→大正池→中の湯バス停→松本バスターミナル
上高地~松本バスターミナル
テントを設営したのは目の前に穂高を望む小梨平キャンプ場の1等席です。特等席は既に川崎の方がテントを張られていました。今日ここにテントを張っているのは2人だけです。川崎の方に挨拶に行くとチェアーに座りカメラの横に小さな酒瓶を並べて寛いでいました。体のあちこちの痛みを我慢してたどり着いた私とは大違いです。しかもカメラはニコンDfという高級機で驚きました。
隣、と言っても20m位離れたテントから「焼けてますよ~」と声がしました。荷物を整理していたのですが慌てて外に出ると西側(写真の左手)から夕陽が射して綺麗に焼けた穂高を見る事が出来ました。夕焼はほんの数分で終わったので声掛けに感謝です。
夕方5時半ですが撮影も終わりあとは夕食を食べて寝るだけです。冬山の夕食は簡単で体が温まる餅とスープと決めています。餅は安倍川が食べやすくていいですね。夜のおやつはビスコとココアオレかな?
夕方から山は風が吹き始め音が凄かったですね。幸いテント場は大した事もなく助かりました。夜中の10時に起きだして「月明かりの穂高と星空」の撮影です。撮れた写真を見ると稜線の雪煙が凄いですね。写真は露出時間を20秒で撮っているので明るいですが実際は暗くて山の輪郭しか見えません。初めての挑戦にしては上手く撮れたかな❓ 【撮影諸元・2枚とも】カメラ:オリンパスEM10 レンズ:焦点距離12mm(フルサイズ換算24mm) 露出:20秒 しぼり:F2.0 ISO:2000 ホワイトバランス:3000K
続いて月が沈んだ夜中の3時に起きだして星空撮影です。星は綺麗に見えているのですが肝心の穂高は雲の中です。30分ほど頑張り20枚撮影しましたが次々と雲が湧きでて諦めました。う~ん、次はどこの山かな❓
5時半に起きてパンとチーズとコーヒの朝食をすませ、雪を溶かして今日の紅茶を作り朝の作業は終了です。あるだけの防寒着を着込んで川崎の方と二人してモルゲンロートを待ちます。穂高が徐々に焼け始め撮影タイムの始まりです。
東側(写真の右手)より朝陽が射すので西穂高の山々が綺麗に焼けています。上高地で初めて見る素晴らしい光景に感動です。川崎の方も「これを狙って3回来ましたがやっと見れました。いや~凄いですね‼」と二人で「凄い‼凄い‼」の連発です。
二人してテント場から河童橋に移動します。太陽が昇るにつれ刻々と色が変化する様子も素晴らしく雪を被った西穂高の山々の輝きは格別でした。
穂高の朝焼けも徐々に薄れ、南にある焼岳を見て撮影タイムの終了です。テントに戻る途中で川崎の方が「今で-8℃です」とデジタル温度計を見せてくれました。スマホ用の手袋では撮影の時に手がかじかんだのも当たり前と納得しました。
テントを撤収して誰もいない河童橋と穂高を撮影してから中の湯バス停に向かいます。今日は風もなく穏やかな一日となりそうです。
冬の上高地に4、5回来てますが、大正池に映る穂高を見たのは初めてです。湖面に少し波がありますが此れだけの景色を見せてくれたのですから贅沢は言えません。
予定通り中の湯バス停で11時20分発の松本バスターミナル行きに乗ることができました。JR松本駅にあるお蕎麦屋さんで昼食です。鳥のから揚げがのっている山賊そばで腹を満たして特急あずさに乗ります。登頂は断念しましたが今朝は素晴らしい景色を見れて大満足の山行になりました。終わりよければ全てよし‼